コース紹介

本学科は,情報学の理論と実践とを有機的に結合し,数学と物理を基礎として未知の問題のもつ数理的構造を解明する人,および先端的な技術にチャレンジする人を養成するという教育方針をとっています.同時に,数理科学および計算機科学はその性格上すべての学問領域とつながりを持つものですから,諸分野についての広い視野の育成も重視しています.これを支えるものが,基礎から応用に至るカリキュラム体系です.原則として一回生修了時点で,数理工学コースと計算機科学コースに分かれます.なお,数理工学コースおよび計算機科学コースで教育を行う教官は,情報学研究科に所属しています.

数理工学コース

数理工学コースでは,数理科学根幹としての数学と物理,システム工学の基本的分野である制御理論,数理的手法の応用をはかるオペレーションズリサーチなどを中心に,システム理論,最適化理論,離散数学などの諸分野の話題も加えて習得します.もちろん,これらの成果を具体的に適用するために必要となる計算機・情報・通信の授業科目も含まれています.数理工学は,工学における基礎と柔軟な発想を重視しつつ,総合的工学の役割を担うものであり,その目的に必要な学力をつけることが期待されています.

計算機科学コース

計算機科学コースでは,情報とは何かを追求し,その処理・伝達・蓄積に関する教育・研究を行います.すなわち,情報と通信の理論,論理回路設計,計算アルゴリズムの設計と解析,コンピュータハードウェア・ソフトウェアの構成の原理と各種技法,オペレーティングシステム,コンピュータによる言語・音声・画像の情報処理,人工知能・知識工学,コンピュータネットワーク,情報システムとその構築法,メディア処理と各種応用,認知科学など,広範囲にわたる先端技術について,情報化社会の中核となる技術者・研究者を育成します.