集合知システム分野

集合知システム分野では人工知能を中心とした知能情報処理の基礎技術の発展と、これらの実世界応用を目指した研究を行っています。特に、統計的機械学習やデータマイニング手法の研究開発を行うとともに、様々な分野の重要な課題の解決に向けデータ解析の立場から取り組んでいます。さらに、コンピュータだけでは解決できない困難な課題に対して、人間とコンピュータの両者の力を合わせることで解決するためのヒューマン・コンピュテーションの方法論の研究も行っています。

教員

  • 教授:鹿島 久嗣
  • 講師:竹内 孝

研究内容

1. 新たなデータ解析技術の開発: 機械学習問題の発見とモデル化、アルゴリズムの開発

機械学習は近年著しい発展を遂げているとはいえ、その適用範囲は未だ限定的であり、現実世界で直面する様々な課題やデータ形式に対してそのままでは利用できない場合も多々あります。私たちはこのような新しい機械学習の問題設定を発見し、そのモデル化を行うとともに、効率的で高精度な学習アルゴリズムの開発を行っています。

2. データ解析技術の先進的応用: 新たな応用の発掘と社会還元

様々な分野で利用されている機械学習技術ですが、現実世界にはまだ多くの重要でかつ機械学習が力を発揮できる場面が潜んでいます。企業や国・自治体など様々な協力者とともに新たな機械学習の応用を見つけ取り組み、データ解析技術を実世界でインパクトのある課題の解決に結び付けることを目指します。

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3. ヒューマン・コンピュテーション: 困難な課題に対する人間と機械の協調問題解決

最近、クイズや将棋などの極めて知的なタスクにおいて機械学習を含む知能情報技術が人間を凌駕する力を示している一方で、高度な認識や創造的なデザインなどコンピュータだけでは成しえない困難なタスクが未だ数多く存在します。コンピュータには困難な、さらには一人の人間では解くことのできない問題を、両者を適切に組みあわせて解決する「ヒューマン・コンピュテーション」の世界を開拓することで、知能情報学の新たな展開を目指します。

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研究室ウェブサイト

http://www.ml.ist.i.kyoto-u.ac.jp/