シンポジウム「数理工学が拓く技術の世界」
2008年度『数理工学シンポジウム』
平成11年に数理工学科創立40周年を記念して始まりました数理工学シンポジウムも今回で第10回を数えることになります。旧数理工学科、情報学科数理工学コースおよび関連大学院出身の卒業生は、大学、企業、研究所などさまざまな職場で最先端の仕事 に就いています。今年は「数理工学が拓く技術の世界」と題して、数理工学の考え方を基礎にどのように技術の新しい世界を切り拓いてきたのかというお話を3人の講師の皆様にお願いいたしました。普段の大学の講義とは異なる切り口で数理工学について考えてみる機会になれば幸いです。
日時: 平成20年6月18日(月)創立記念日 13時30分〜17時
場所: 京都大学工学部総合校舎213講義室
対象: 主として、情報学科1回生および数理工学コース2〜4回生
参加費:無 料
プログラム
13:30 - 13:40 開会
13:40 - 14:30 講演1 平塚 充一氏 産業用ロボットの技術開発と数理工学について(司会 鷹羽 浄嗣)
14:40 - 15:30 講演2 中谷 智広氏 カクテルパーティコンピュータの実現に向けて(司会 山本 裕)
15:30 - 16:00 コーヒーブレイク
16:00 - 16:50 講演3 萩原 一郎氏 製造革命をもたらすデジタル設計技術の現状と課題 (司会 酒井 英昭)
講演1
講 師:平塚 充一氏 (川崎重工業株式会社 技術開発本部 システム技術開発センター)
題 目:産業用ロボットの技術開発と数理工学について
要 旨:機械・制御・電子・情報・通信などの様々な技術が高度に融合したロボット技術に関して、
主に産業用として利用されているロボット技術の開発動向や、実際にロボットシステムとし
て開発した適用事例などとともに、数理工学との関 わりについて紹介する。
(平成2年 数理工学科卒業、平成4年 応用システム科学専攻修士課程修了)
講演2
講 師:中谷 智広氏 (NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
題 目:カクテルパーティコンピュータの実現に向けて
要 旨:人は混雑したカクテルパーティの中でも、特定の人の声に注目し聞き分けることができます。
コンピュータがこの能力を備えれば、音声信号処理の応用分野が大きく広がると期待されま
す。この実現に向け、NTTの研究所で行っている音声区間検出・音源分離・雑音残響除去
の研究を紹介します。
(平成3年 応用システム科学専攻修士課程修了)
講演3
講 師:萩原 一郎氏 (東京工業大学大学院理工学研究科機械物理工学専攻)
題 目:製造革命をもたらすデジタル設計技術の現状と課題
要 旨:自動車開発を例にとると、CAD/CAE、リバースエンジニアリングの利用により、開発期間
の大幅な削減が得られている。ただし、これらの利用には多くの人手も要している。自動化
がなされていくことにより、現状自動車業界が格段に進んでいるデジタル設計技術は他の業
界にも浸透して行くと考えられる。そのための課題と対応法について述べる。
(昭和45年 数理工学科卒業、昭和47年数理工学専攻修士課程修了)
問い合わせ先 太田 快人 電話:(075) 753-5502 、 (075) 753-5507 (事務補佐員電話/FAX) Eメール: yoshito_ohta アットマーク i.kyoto-u.ac.jp 工学部総合校舎409号室